ジンの種類をわかりやすく解説|ドライジン・クラフトジンの違いと特徴を紹介

ジンは、ジュニパーベリーを中心としたボタニカルの香りが特徴の蒸留酒です。ジントニックやマティーニなどのカクテルで親しまれていますが、ひと口にジンといっても、ロンドンドライジンやオールドトムジンなど、さまざまな種類やスタイルがあります。
なかでもよく目にする「ドライジン」は、一般的なジンと何が違うのでしょうか。また、近年人気の「クラフトジン」も、ジンの種類のひとつと思われがちですが、ロンドンドライジンなどとは少し意味合いが異なります。
この記事では、代表的なジンの種類とそれぞれの特徴を比較しながら、ドライジンとジンの違い、クラフトジンとは何か、味わいやおすすめの飲み方まで初心者にもわかりやすく解説します。
ジンそのものの特徴や原料について基礎から知りたい方は、こちらの「ジンとは?」もあわせてご覧ください。
ジンにはどんな種類がある?
| 呼び方 | 特徴 | 初心者向けイメージ |
|---|---|---|
| ドライジン | 甘さを抑えたドライなスタイル | 現在のジンの定番 |
| ロンドンドライジン | 製法などに一定の条件がある | ジントニックなどに使いやすい |
| オールドトムジン | 甘みを感じるタイプが多い | まろやかなジンを楽しみたい |
| ジュネヴァ(ジェネヴァ) | 穀物由来の風味が豊か | コクのある味を楽しみたい |
| クラフトジン | 造り手や地域の個性を重視 | 個性的な香りを楽しみたい |
ジンには、製法や味わいなどによってさまざまな種類やスタイルがあります。なかでもよく知られているのが、ドライジン、ロンドンドライジン、オールドトムジンなどです。また、ジンの歴史を理解するうえでは、オランダやベルギーなどで発展したジュネヴァ(ジェネヴァ)も重要な存在です。
また、近年よく見かけるクラフトジンは、これらと同じ基準で分類される種類ではありません。地域の素材や独自のボタニカルを取り入れるなど、造り手の個性を打ち出したジンを指して使われることが多い言葉です。
まずは、混同しやすい「ジンとドライジン」「ドライジンとロンドンドライジン」の違いから見ていきましょう。
ジンとドライジンの違い
「ジン」と「ドライジン」は別のお酒ではなく、ドライジンはジンのなかで広く使われているスタイルのひとつです。
ジンは、ジュニパーベリーを中心としたボタニカルで香り付けした蒸留酒の総称です。そのなかでもドライジンは、一般的に甘さを抑え、ジュニパーベリーや柑橘、ハーブなどの香りを生かしたすっきりとした味わいを持つジンを指します。
現在ではドライなタイプのジンが広く普及しているため、商品やカクテルで単に「ジン」と呼ばれているものにも、ドライジン系の銘柄が多くあります。
そのため初心者の方は、まず「ジンという大きなカテゴリーのなかに、ドライジンなどのスタイルがある」と考えると理解しやすいでしょう。
ドライジンとロンドンドライジンの違い
「ドライジン」と「ロンドンドライジン」もよく混同されますが、まったく同じ意味ではありません。
ドライジンは甘さを抑えたドライなジンを表す広い呼び方で、ロンドンドライジンは製造方法などに一定の条件が定められたジンです。
ロンドンドライジンは、ジュニパーベリーをはじめとするボタニカルの香りを蒸留によって付けることが基本で、蒸留後に加えられる甘味料などにも制限があります。そのため、ジュニパーベリーの香りが際立った、すっきりとした味わいの商品が多く見られます。
なお、「ロンドン」という名前が付いていますが、ロンドンで造らなければならないという意味ではありません。製造地ではなく、一定の製法・基準を示す名称として使われています。
タンカレーやビーフィーターなど、ジントニックでおなじみの銘柄にもロンドンドライジンがあります。
代表的なジンの種類と特徴
ジンにはさまざまな種類やスタイルがあり、製法や原料によって香りや味わいが異なります。
ここでは、代表的なロンドンドライジン、オールドトムジン、ジュネヴァ(ジェネヴァ)の3つについて、それぞれの特徴を紹介します。
| 種類 | 味わい・香りの特徴 | おすすめの飲み方 |
|---|---|---|
| ロンドンドライジン | ドライでジュニパーの香りが際立つ | ジントニック・マティーニ |
| オールドトムジン | ほのかな甘みがあり、まろやか | トムコリンズ・マルティネス |
| ジュネヴァ(ジェネヴァ) | 穀物由来のコクや香ばしさ | ストレート・ロック |
ロンドンドライジン

ロンドンドライジンは、現在広く親しまれている代表的なジンのスタイルです。
ジュニパーベリーを中心に、柑橘類の皮やコリアンダーなどのボタニカルを使って香りを付けます。ジュニパーの爽やかな香りと、甘さを抑えたキレのある味わいが特徴です。
「ロンドン」という名前が付いていますが、ロンドンで造られたジンという意味ではありません。一定の製法や基準を満たしていれば、ほかの地域や国でもロンドンドライジンを造ることができます。
すっきりとした味わいはカクテルにも合わせやすく、特にジントニックやマティーニなどの定番カクテルに適しています。
代表的な銘柄には、タンカレー、ビーフィーター、ボンベイ・サファイアなどがあります。
イギリスのジンについて詳しく知りたい方は、「イギリスジンおすすめ12選」も参考にしてください。
オールドトムジン

オールドトムジンは、18~19世紀のイギリスで広まった伝統的なジンのスタイルです。
一般的なロンドンドライジンと比べると、甘みがあり、やわらかくまろやかな味わいを楽しめるものが多いのが特徴です。
かつてのジンは現在ほど品質が安定しておらず、飲みやすくするために甘みを加えたことが、オールドトムジンのスタイルにつながったとされています。
その後、ドライなジンが主流になるにつれて一時は少なくなりましたが、近年はクラシックカクテルへの関心の高まりとともに再び注目されています。
特に相性がよいのが、トムコリンズやマルティネスなどのクラシックカクテルです。ドライなジンとはひと味違う、やさしい甘みやコクを楽しみたい方にも向いています。
ジュネヴァ(ジェネヴァ)

ジュネヴァ(ジェネヴァ)は、オランダやベルギーを中心に造られてきた伝統的な蒸留酒で、現在のジンのルーツとなったお酒として知られています。
大きな特徴は、モルトワイン(モルトスピリッツ)と呼ばれる穀物由来の酒を用いることです。一般的なロンドンドライジンに比べて、麦などの穀物由来の香ばしさやコクを感じやすく、厚みのある味わいを楽しめます。
ジュニパーベリーの爽やかな香りを前面に出した現代的なジンとは少し印象が異なり、銘柄によってはウイスキーを思わせるような穀物感を感じることもあります。
ストレートでじっくり味わうほか、オランダではビールと一緒に楽しむ伝統的な飲み方もあります。
代表的な銘柄としてはボルス ジュネヴァなどがあります。
ジュネヴァやオランダのジンについて詳しく知りたい方は、「オランダジンおすすめ8選」も参考にしてください。
クラフトジンとは?一般的なジンとの違い

クラフトジンは、近年世界中で人気が高まっているジンです。ただし、ロンドンドライジンやオールドトムジンのように、明確な製法や基準によって分類されたジンの種類ではありません。
一般的には、造り手がボタニカルの選び方や製法にこだわり、地域の素材や独自の原料を生かして個性的な香りや味わいに仕上げたジンを「クラフトジン」と呼ぶことが多くなっています。
そのため、「一般的なジンとクラフトジンは別のお酒」というわけではなく、クラフトジンもジンのひとつです。
クラフトジンの大きな魅力は、造り手や地域によって異なる個性を楽しめることです。柑橘類やハーブ、スパイス、花など、使用するボタニカルによって香りや味わいが大きく変わります。
日本でもクラフトジン造りが盛んになっており、柚子、山椒、緑茶など日本ならではの素材を使用した商品も造られています。地域の特産品をボタニカルとして取り入れ、その土地らしさを表現しているジンもあります。
| 比較 | 一般的なジン | クラフトジン |
|---|---|---|
| 分類 | ジンというお酒のカテゴリー | 明確な統一基準はない |
| 特徴 | ジュニパーベリーを主体とした香り | 造り手や地域の個性を重視 |
| ボタニカル | ジュニパー、柑橘、ハーブなど | 地域の特産物や独自素材も多い |
| 味わい | 銘柄やスタイルによって異なる | 個性的で多様なものが多い |
つまり、「クラフトジンとジンの違い」は種類そのものの違いではなく、クラフトジンは造り手のこだわりや地域性を表す呼び方と考えると分かりやすいでしょう。
クラフトジンは香りに個性があるため、まずはジントニックやソーダ割りなど、シンプルな飲み方でボタニカルの特徴を楽しむのがおすすめです。
日本のクラフトジンについて詳しく知りたい方は、「日本のクラフトジンおすすめ」をご覧ください。また、国産ジンと海外ジンの特徴を比較したい方は、「国産ジンと海外ジンの違いとは」も参考にしてください。
ジンの種類による味わいの違い
ジンは種類やスタイルによって、香りの強さや甘み、コクなどに違いがあります。同じジンでも味わいの印象が異なるため、それぞれの特徴を知っておくと、自分の好みに合ったジンを選びやすくなります。
| 種類 | 味わい | 香りの特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| ロンドンドライジン | すっきり・ドライ | ジュニパーや柑橘、ハーブの香り | 爽やかなジンを楽しみたい人 |
| オールドトムジン | やや甘く、まろやか | ジュニパーの香りとやさしい甘み | ドライすぎないジンが好みの人 |
| ジュネヴァ(ジェネヴァ) | コクがあり、厚みがある | 穀物由来の香ばしい風味 | ウイスキーのようなコクを楽しみたい人 |
| クラフトジン | 銘柄によってさまざま | 柑橘、ハーブ、スパイスなど個性豊か | ボタニカルの違いを楽しみたい人 |
ロンドンドライジンは、甘さを抑えたすっきりとした味わいで、ジュニパーベリーを中心とした爽やかな香りを楽しめます。ジンらしい香りを感じやすく、ジントニックなどのカクテルにも合わせやすいスタイルです。
オールドトムジンは、ロンドンドライジンに比べて甘みを感じやすく、まろやかな味わいが特徴です。ドライなジンが少し飲みにくいと感じる方にも選択肢になります。
ジュネヴァ(ジェネヴァ)は、穀物由来のコクや香ばしさを感じやすく、ほかのジンとは少し異なる厚みのある味わいを楽しめます。ストレートやロックで、じっくり風味を味わうのにも向いています。
一方、クラフトジンは銘柄によって味わいが大きく異なります。柑橘を強調した爽やかなタイプから、ハーブやスパイスを生かした複雑なタイプまであり、使用するボタニカルや造り手の考え方によってさまざまな個性が生まれます。
このように、ジンは種類や造り方によって味わいが異なります。すっきりした味わいならロンドンドライジン、やさしい甘みならオールドトムジン、穀物のコクならジュネヴァ、個性的な香りを楽しむならクラフトジンというように、好みに合わせて選んでみましょう。
ジンの種類別おすすめの飲み方
ジンは種類によって香りや味わいが異なるため、それぞれの特徴に合った飲み方を選ぶことで、よりおいしく楽しめます。
代表的なジンの種類とおすすめの飲み方をまとめると、次のようになります。
| 種類 | おすすめの飲み方 | 楽しみ方のポイント |
|---|---|---|
| ロンドンドライジン | ジントニック・ジンソーダ・マティーニ | 爽やかな香りとドライな味わいを生かす |
| オールドトムジン | トムコリンズ・マルティネス | まろやかな甘みをカクテルで楽しむ |
| ジュネヴァ(ジェネヴァ) | ストレート・ロック | 穀物由来のコクや香ばしさを味わう |
| クラフトジン | ジントニック・ソーダ割り・ロック | ボタニカルの個性的な香りを楽しむ |
ロンドンドライジンは、ジュニパーベリーの爽やかな香りとすっきりした味わいを楽しめるため、ジントニックやジンソーダなどのシンプルなカクテルがおすすめです。マティーニなどの定番カクテルにもよく使われています。
オールドトムジンは、やや甘みがあり、まろやかな味わいが特徴です。その個性を生かしたトムコリンズやマルティネスなど、クラシックカクテルとの相性がよいでしょう。
ジュネヴァ(ジェネヴァ)は、穀物由来のコクや香ばしさがあるため、ストレートやロックでじっくり味わうのもおすすめです。オランダでは、ジュネヴァとビールを組み合わせて楽しむ伝統的な飲み方もあります。
クラフトジンは、使われているボタニカルによって香りや味わいが大きく異なります。まずはジントニックやソーダ割りなどシンプルな飲み方にすると、そのジンならではの香りを感じやすくなります。香り豊かな銘柄なら、ロックでゆっくり楽しむのもよいでしょう。
どの種類を選べばよいか迷った場合は、まずは定番のロンドンドライジンをジントニックで楽しむところから始めると、ジンらしい爽やかな香りや味わいを感じやすいでしょう。
ジンの割り方やカクテルなど、さらに詳しい楽しみ方については、「ジンの飲み方」も参考にしてください。
初心者はどの種類のジンを選べばいい?

初めてジンを選ぶときは、種類の多さに迷うかもしれません。まずは、好みの味わいや飲み方から選ぶと、自分に合ったジンを見つけやすくなります。
| 好み・楽しみ方 | おすすめのジン | 特徴 |
|---|---|---|
| まず定番のジンを飲んでみたい | ロンドンドライジン | すっきりした味わいでジンらしい香りを楽しめる |
| 甘みのある飲みやすいタイプが好み | オールドトムジン | やや甘みがあり、まろやか |
| コクのある味わいが好み | ジュネヴァ(ジェネヴァ) | 穀物由来のコクや香ばしさを楽しめる |
| 香りや個性を楽しみたい | クラフトジン | ボタニカルによって多彩な香りを楽しめる |
初めてジンを飲む方には、ロンドンドライジンがおすすめです。ジンらしいジュニパーベリーの香りを感じやすく、ジントニックやジンソーダなど、シンプルな飲み方にもよく合います。
一方、ドライな味わいが苦手な方は、やや甘みのあるオールドトムジンを選ぶのもよいでしょう。ウイスキーのような穀物のコクや香ばしさが好きな方には、ジュネヴァ(ジェネヴァ)も選択肢になります。
香りの違いを楽しみたい方には、クラフトジンがおすすめです。柑橘系の爽やかなタイプや、ハーブ・スパイスを生かしたタイプなど個性が幅広いため、使われているボタニカルを確認しながら選んでみましょう。
初心者の方は、まず「どんな飲み方をしたいか」「どんな香りや味が好きか」を基準に選ぶのがポイントです。ジン選びに迷ったときは、さまざまな銘柄を比較した「おすすめジン35選」も参考にしてください。
ジンの種類についてよくある質問
ジンとドライジンの違いは何ですか?
ドライジンはジンの一種です。ジンはジュニパーベリーを中心としたボタニカルで香り付けした蒸留酒で、そのなかでもドライジンは、一般的に甘さを抑えたすっきりとした味わいを特徴とするスタイルです。
ドライジンとロンドンドライジンの違いは何ですか?
ドライジンは甘さを抑えたジンを表す広い呼び方で、ロンドンドライジンは製造方法などに一定の条件が定められたジンです。
「ロンドン」という名前が付いていますが、ロンドンで製造する必要はなく、条件を満たしていればほかの地域でも造ることができます。
クラフトジンと一般的なジンの違いは何ですか?
クラフトジンもジンの一種ですが、ロンドンドライジンなどのような明確な分類ではありません。
一般的には、造り手が独自のボタニカルや地域の素材などを取り入れ、個性的な香りや味わいに仕上げたジンをクラフトジンと呼ぶことが多くなっています。
初心者におすすめのジンの種類は?
初めてジンを飲む方には、ロンドンドライジンがおすすめです。ジュニパーベリーを中心としたジンらしい香りを感じやすく、ジントニックやジンソーダなどのシンプルな飲み方にもよく合います。
香りの個性を楽しみたい方ならクラフトジン、やや甘みのあるタイプが好みならオールドトムジンなど、好みに合わせて選ぶのもよいでしょう。
まとめ
ジンにはさまざまな種類やスタイルがあり、それぞれ香りや味わい、適した飲み方が異なります。
代表的なものには、ロンドンドライジン、オールドトムジン、ジュネヴァ(ジェネヴァ)があります。また、近年人気のクラフトジンは明確な種類の分類ではなく、地域の素材や独自のボタニカルを取り入れるなど、造り手の個性を生かしたジンを指して使われることが多い言葉です。
初めてジンを選ぶ方には、すっきりとした味わいでジンらしい香りを楽しめるロンドンドライジンがおすすめです。甘みのあるタイプならオールドトムジン、穀物由来のコクを楽しみたいならジュネヴァ、個性的な香りを楽しみたいならクラフトジンというように、好みに合わせて選んでみましょう。
ジンの種類や特徴を知ることで、銘柄選びだけでなく、ジントニックやカクテルなどの楽しみ方も広がります。まずは気になる種類から試して、自分好みのジンを見つけてみてください。
ジンについて原料や製法、飲み方、おすすめ銘柄まで幅広く知りたい方は、「ジン完全ガイド」もあわせてご覧ください。
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