醸造酒とは?種類・作り方・蒸留酒との違いをわかりやすく解説

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醸造酒とは、原料を発酵させて造るお酒です。日本酒やビール、ワインなど、私たちに身近なお酒の多くが醸造酒に分類されます。

「醸造酒と蒸留酒は何が違うの?」「日本酒やビール、ワインはなぜ同じ醸造酒なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

醸造酒は、原料に含まれる糖分、または原料のでんぷんから作られた糖分を酵母が利用し、アルコール発酵によって造られます。ただし、原料や糖を作る方法、発酵の進み方はお酒によって異なります。

この記事では、醸造酒とはどのようなお酒なのかをはじめ、主な種類や作り方、蒸留酒・混成酒との違い、発酵方法による違いまで初心者にもわかりやすく解説します。

醸造酒とは?

醸造酒とは、原料を発酵させることでアルコールを生み出して造るお酒です。

代表的な醸造酒には、

  • 日本酒
  • ビール
  • ワイン

などがあります。

これらは原料も味わいも大きく異なりますが、酵母の働きを利用してアルコールを生成するという点では共通しています。

醸造酒は発酵によって造られる

醸造酒造りの基本となるのが、アルコール発酵です。

酵母は糖分を利用して、アルコールと二酸化炭素などを生み出します。この働きを利用することで、お酒が造られます。

ワインのように原料そのものに糖分が含まれている場合もあれば、日本酒やビールのように、米や麦のでんぷんをいったん糖へ変えてから発酵させるお酒もあります。

アルコール発酵の基本的な仕組みについて知りたい方は、「お酒とは?」もあわせてご覧ください。

醸造酒のアルコール度数

醸造酒のアルコール度数は、お酒の種類によって異なります。

一般的な目安としては、

  • ビール:5%前後
  • ワイン:10~15%程度
  • 日本酒:15%前後

のものが多く見られます。

ただし、商品や製法によって度数には幅があります。

醸造酒は、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒と比較するとアルコール度数が低い傾向があります。これは、醸造酒が発酵によって造られるのに対し、蒸留酒では発酵後に蒸留を行い、発酵液よりもアルコール度数の高い留液を得る工程があるためです。

醸造酒はどうやって造られる?

発酵工程

醸造酒の造り方は、使用する原料によって異なります。

基本的には、

原料

発酵に利用できる糖を準備
(原料によっては糖化)

アルコール発酵

醸造酒

という流れで考えるとわかりやすいでしょう。

特に大きな違いとなるのが、原料にそのまま発酵できる糖分が含まれているかどうかです。

ぶどうなど糖を含む原料の場合

ワインは、主にぶどうを原料として造られます。

ぶどうにはもともと糖分が含まれているため、その糖を酵母が利用してアルコール発酵を行うことができます。

そのため、ワイン造りでは基本的に、

ぶどうの糖分 → アルコール発酵 → ワイン

という流れになります。

原料であるぶどうの品種や産地、発酵条件などによって、香りや味わいが大きく変わるのもワインの特徴です。

米や麦などデンプンを多く含む原料の場合

日本酒やビールでは、米や麦などでんぷんを多く含む原料を使用します。

酵母はでんぷんをそのままアルコールに変えることができないため、まずでんぷんを糖へ分解する工程が必要です。

つまり、

でんぷん → 糖 → アルコール発酵

という流れになります。

日本酒では米麹、ビールでは麦芽に含まれる酵素などを利用して糖を作ります。

💡 サケセンワンポイント|醸造酒によって発酵の仕組みが違う

ワイン、日本酒、ビールでは、原料だけでなく糖をつくる工程と発酵の進み方にも違いがあります。単発酵・単行複発酵・並行複発酵など、お酒の発酵方式については「お酒の発酵」で詳しく解説しています。

醸造酒の主な種類

醸造酒にはさまざまな種類がありますが、代表的なのが日本酒・ビール・ワインです。

それぞれ原料や発酵方法が異なるため、同じ醸造酒でも味わいや香りには大きな違いがあります。

日本酒

日本酒は、米・米麹・水などを原料として造られる醸造酒です。

米のでんぷんを米麹の酵素によって糖へ変えながら、酵母がその糖をアルコールへ変えていきます。

この糖化と発酵が同時に進む「並行複発酵」は、日本酒造りの大きな特徴です。

日本酒の原料や種類、製法について詳しく知りたい方は、「日本酒とは?」もあわせてご覧ください。

ビール

ビールは、麦芽・ホップ・水などを主な原料として造られる醸造酒です。

麦芽に含まれる酵素によってでんぷんを糖へ変え、その糖を酵母が発酵させることでアルコールが生まれます。

麦芽の香ばしさやホップ由来の苦味・香りなどを楽しめるのが特徴です。

ビールについて詳しく知りたい方は、「ビールとは?」もあわせてご覧ください。

ワイン

ワインは、主にぶどうを原料として造られる醸造酒です。

ぶどうには糖分が含まれているため、その糖を酵母が直接利用してアルコール発酵を行います。

赤・白・ロゼ・スパークリングなどさまざまな種類があり、ぶどう品種や産地、製法によって味わいが大きく異なります。

ワインについて詳しく知りたい方は、「ワインとは?」もあわせてご覧ください。

また、りんごを原料とするシードルなど、ぶどう以外の果実から造られる醸造酒もあります。

醸造酒と蒸留酒の違い

醸造酒と蒸留酒の大きな違いは、発酵後に蒸留を行うかどうかです。

比較醸造酒蒸留酒
基本的な製法発酵を中心に造る発酵後に蒸留する
代表例日本酒・ビール・ワイン焼酎・ウイスキー・ブランデーなど
アルコール度数比較的低い傾向比較的高い傾向
特徴原料や発酵由来の個性原料・蒸留方法・熟成などでも個性が生まれる

蒸留酒も、まず発酵によってアルコールを含む液体を造ります。その後、加熱してアルコールなどの成分を取り出す蒸留という工程を行います。

そのため、ウイスキーや焼酎、ブランデーなどは製造途中では発酵を行いますが、完成したお酒の分類としては蒸留酒になります。

蒸留酒の種類や製造方法について詳しく知りたい方は、「蒸留酒とは?」もあわせてご覧ください。

醸造酒と混成酒の違い

醸造酒と混成酒も、造り方に違いがあります。

醸造酒は、基本的に原料を発酵させて造るお酒です。

一方、混成酒は一般的な製法による分類では、醸造酒や蒸留酒などをベースに、果実・ハーブ・香辛料・糖類などを加えて造られるお酒を指します。

代表的なものには、リキュールや梅酒などがあります。

ただし、「醸造酒・蒸留酒・混成酒」という一般的な製法による分類と、日本の酒税法上の酒類区分は必ずしも同じではありません。

混成酒について詳しく知りたい方は、「混成酒とは?」もあわせてご覧ください。

醸造酒は発酵方法によって何が違う?

ビール工場

醸造酒は、原料に含まれる糖やでんぷんの違いによって、発酵までの仕組みも異なります。

代表的な考え方として、単発酵・単行複発酵・並行複発酵があります。

単発酵

単発酵は、原料に含まれている糖分を酵母がそのまま利用して発酵する方法です。

代表的なのがワインで、ぶどうに含まれる糖を酵母がアルコールへ変えます。

単行複発酵

単行複発酵は、でんぷんを糖へ変える糖化を行ったあと、アルコール発酵を行う方法です。

代表例としてビールがあります。

糖化と発酵が別々の工程として進むのが特徴です。

並行複発酵

並行複発酵は、でんぷんを糖へ変える糖化と、糖をアルコールへ変える発酵が同じもろみの中で同時に進む方法です。

代表的なお酒が日本酒です。

ここでは概要のみ紹介しました。単発酵・単行複発酵・並行複発酵の詳しい仕組みや違いについては、「お酒の発酵」をご覧ください。

醸造酒の味わいを左右する要素

ブドウ畑

同じ醸造酒でも、味わいや香りは大きく異なります。

その違いには、原料・発酵・熟成や製造方法など、さまざまな要素が関係しています。

原料

醸造酒の味わいを大きく左右するのが原料です。

日本酒では米、ビールでは麦芽やホップ、ワインではぶどうなど、お酒ごとに使用する原料が異なります。

さらに、同じ原料でも品種や産地によって特徴が変わるため、完成したお酒の香りや味わいにも違いが生まれます。

発酵

発酵では、酵母がアルコールを生み出すだけでなく、お酒の香りにつながるさまざまな成分も生成されます。

使用する酵母や発酵温度、発酵期間などによっても、香りや味わいの印象は変わります。

熟成や製造方法

発酵後の工程も、醸造酒の味わいを左右します。

日本酒では火入れやろ過、貯蔵方法など、ワインでは樽熟成や瓶熟成、ビールでは熟成やろ過など、酒類によってさまざまな工程があります。

そのため、醸造酒の味わいは単に原料だけで決まるのではなく、発酵や熟成、造り手の製造方法などが組み合わさって生まれるものです。

よくある質問(FAQ)

醸造酒とは何ですか?

醸造酒とは、原料を発酵させて造るお酒です。

代表的なものには、日本酒・ビール・ワインなどがあります。

醸造酒にはどんな種類がありますか?

代表的な醸造酒には、日本酒・ビール・ワインがあります。

そのほか、りんごを原料としたシードルなど、果実を発酵させたお酒もあります。

醸造酒と蒸留酒の違いは何ですか?

大きな違いは、発酵後に蒸留を行うかどうかです。

醸造酒は発酵を中心に造りますが、蒸留酒では発酵によってできた液体をさらに蒸留します。

日本酒は醸造酒ですか?

はい。日本酒は米・米麹・水などを原料として発酵させて造る醸造酒です。

日本酒では、糖化と発酵が同時に進む並行複発酵という仕組みが使われます。

ビールは醸造酒ですか?

はい。ビールも醸造酒です。

麦芽などから糖を作り、その糖を酵母によってアルコール発酵させて造ります。

ワインは醸造酒ですか?

はい。ワインも醸造酒です。

ぶどうに含まれる糖分を酵母がアルコールへ変えることで造られます。

ウイスキーやブランデーは醸造酒ですか?

完成したお酒の分類としては、ウイスキーやブランデーは蒸留酒です。

製造途中では原料を発酵させた液体を造りますが、その後に蒸留を行うため、最終的には蒸留酒に分類されます。

ラムは醸造酒ですか?

ラムも完成したお酒としては蒸留酒です。

サトウキビ由来の糖蜜や搾り汁などを発酵させたあと、蒸留して造られます。

まとめ

醸造酒とは、原料を発酵させることを中心として造られるお酒です。

代表的なものには、日本酒・ビール・ワインなどがあり、それぞれ使用する原料や糖を作る方法、発酵の仕組みが異なります。

また、発酵後に蒸留を行うウイスキーや焼酎、ブランデーなどは蒸留酒に分類されます。

醸造酒を理解すると、日本酒・ビール・ワインがなぜ同じカテゴリーに分類されるのか、そして蒸留酒との違いも理解しやすくなります。

発酵の仕組みを詳しく知りたい方は「お酒の発酵」、蒸留酒との違いを詳しく知りたい方は「蒸留酒とは?」、お酒全体の分類を比較したい方は「お酒の種類」もあわせてご覧ください。

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